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近隣の隠れた観光スポット-011 景ヶ島渓谷の屏風岩 [観光スポット]

伊豆半島は本州で唯一フィリピン海プレートの上にあります。
200~100万年前には南洋に浮かぶ火山島でしたがプレートの北上に伴い100~60万年前に本州に衝突し、その後も火山活動を繰り返しながら60~20万年前に現在の伊豆半島の形になったそうです。そのため珍しい地形・地質も多く、観光スポットになっています。
しかし全国区的に有名な観光スポットは私の紹介は不要ですから、地方区的な隠れた場所を紹介しようと思います。
不定期な紹介になりますがお楽しみください。
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景ヶ島ー7.JPG
最近は南の方に足が向きがちだったので今回は少し北に上がってみました。
景ヶ島渓谷は裾野市にあります。私の住んでいる場所から車で約20分で着いてしまいますが、割と見ごたえのある場所です。

景ヶ島ー1.JPG
景ヶ島渓谷には乗用車が4台ほど止められる小さな駐車場があり、そこに景ヶ島渓谷の屏風岩についての案内板がありました
案内板によると、景ヶ島渓谷は佐野川(黄瀬川の支流)が富士山の溶岩を浸食してできたとあります。またそこには溶岩が冷却する際にできる柱状節理があるとのことです。
ちなみに伊豆半島には見事な柱状節理の景観で有名な城ヶ崎海岸や河津七滝があります。

景ヶ島ー2.JPG
駐車場から指示版(矢印)に従って坂を歩いて下るとたった5分で川の奥に森に囲まれた淵が見えました。
よく見ると小さな滝がありその周りはきれいな柱状節理の様です。

景ヶ島ー3.JPG
近づいてみるとこんな感じで、規模は小さいですが河津七滝を思い出させるような景観です。15年以上前にも来たことがありますが、こんな近くにこんな場所があったのかと改めて思いました。

景ヶ島ー4.JPG
滝の左側は柱状節理が分かりやすく並んでいます。景ヶ島ー9.JPG
縦に並んだ柱状節理にフォーキャスするとこんな感じです。この景観から”屏風岩”と言われるのだと思います。
ちなみに長泉町の牛ヶ淵の南にも以前は屏風岩と言われる観光名所があったそうです。造成工事で取り壊されて今は見ることができませんが、きっとこんな感じだったんだろうと思います。

景ヶ島ー5.JPG
滝の右側はこんな感じです。

景ヶ島ー8.JPG
滝はそれほど大きなものではありませんが浸食で滑らかに削られた跡が艶めかしいです。
景ヶ島ー6.JPG
滝をアップするとこんな感じ。

景ヶ島ー10.JPG
屏風岩から少し下流に目を移すと富士山溶岩の節理や空洞が見つかり、溶岩マニアには垂涎ものです。

但し、少し残念なのは景ヶ島渓谷の屏風岩の周りにバーベキューの痕がそこここにあったり、淵で泳いだり釣りをしていた痕跡があったりと汚されていたことです。

それでも、長泉町にある有名な鮎壺の滝から黄瀬川をたった6km遡るだけで、町内の鎧ヶ淵と牛ヶ淵、裾野市の五龍の滝と屏風岩が見られる事が分かりました。広域で連携すれば面白いツアーができそうに思いました。


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近隣の隠れた観光スポット-010 沢田公園・枯野公園 [観光スポット]

伊豆半島は本州で唯一フィリピン海プレートの上にあります。
200~100万年前には南洋に浮かぶ火山島でしたがプレートの北上に伴い100~60万年前に本州に衝突し、その後も火山活動を繰り返しながら60~20万年前に現在の伊豆半島の形になったそうです。そのため珍しい地形・地質も多く、観光スポットになっています。
しかし全国区的に有名な観光スポットは私の紹介は不要ですから、地方区的な隠れた場所を紹介しようと思います。
不定期な紹介になりますがお楽しみください。
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今年は梅雨明け以降の方が天候が不順で夏休みなのになかなか外に出かけられません。でも先週の日曜日は不順な天候の中でも曇りとは言え薄曇だったので、このチャンスに西伊豆の堂ヶ島方面に出かけました。
堂ヶ島は伊豆の中でも有名な場所なので、本blogの”隠れた場所”にならないためその南隣にある沢田公園と枯野公園を紹介します。
ちなみに下記は”堂ヶ島と言えば”の『天窓洞』です。自然の作りだした”青の洞窟”です。
天窓洞-2.JPG

堂ヶ島から南に目をやると、伊豆半島が海底火山だった時代に堆積した火山灰や軽石の地層と噴火に伴って泥や砂や石を巻き込んだ水底土石流の地層の重なり合った岩で囲まれ、波が静かで、水のきれいな乗浜海水浴場が見えます。ちなみにこの岩は伊豆半島が本州に衝突した時に隆起したもので、その後の浸食で美しい景観に磨き上げられたものだそうです。
その乗浜海水浴場の先にあるのが沢田公園と枯野公園で、地層マニアや溶岩マニアには垂涎の場所です。また沢田公園の岩の上には露天風呂があるので温泉マニアにもお勧めです。

沢田公園ー1.JPG
これは沢田公園の露天風呂への登り口付近の地層です。白い火山灰の縞模様が美しいです。
野天風呂には大人¥600で入れます。岩の頂上付近にある露天風呂なので下を見るとほぼ垂直な崖です。湯に浸かると眼下に駿河湾が一望でき、水平線を時折行き交う遊覧船が眺められます(向こうからも見えてしまいますが)。私が風呂に入っていたのは真昼でしたが、夕方になると日本一と言われる夕陽を見ながらの入浴ができます。なお野天風呂の写真には家族が映っているので載せていません。
沢田公園ー2.JPG
野天風呂から南の方に目をやると雲見にある烏帽子岩が遠くに見えました。

鍛冶屋浜ー1.JPG
野天風呂から上がり、沢田公園から枯野公園へ行く途中に鍛冶屋浜があります。特徴的な岩は「かぶと岩」と呼ばれています。
その岩の周りは波の静かな岩場の海水浴場でこの時も賑わっていましたが、ごった返すでもなく隠れ家的な場所です。

枯野公園ー1.JPG
鍛冶屋浜を右手に見ながら道を200mも行くと枯野公園(かるのこうえん)に着きます。この辺りは日本書紀にも登場する造船の地だったと言われています。
IMG_1007.JPG
公園に入った途端に海底火山時代の火山灰層、その上に水冷破砕溶岩層、さらに上に水底土石流層の地層が迎えてくれます。
枯野公園ー4.JPG
さらに行くと断崖絶壁の先まで続く水冷破砕溶岩層が見えてきます。火山灰層の白と溶岩の黒と海の青がきれいでした。
枯野公園ー5.JPG
枯野公園ー6.JPG
枯野公園ー7.JPG
周りを見回すといろいろな地層が見え、伊豆半島誕生までの歴史を感じさせてくれました。

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長泉町内の観光スポット-025 牛ヶ淵 [観光スポット]

私の住んでいる静岡県駿東郡長泉町は伊豆半島の付け根辺りに位置しています。
伊豆半島は本州で唯一フィリピン海プレートの上にあります。伊豆半島の元は約2000万年前の南海の海底火山でした。そして200~100万年前には南洋に浮かぶ火山島になり、プレートの北上に伴い100~60万年前にその火山島が本州に衝突し、その後も火山活動を繰り返しながら60~20万年前に現在の伊豆半島の形になったそうです。そのため長泉町には昔の火山活動の名残が多く存在します。また長泉町には旧石器時代から人が住んでいた跡が有ったり、鎌倉時代・戦国時代の旧跡や言い伝えが多かったり、近代では丹那トンネルができるまでは東海道本線の三島駅があったので各時代の観光スポットが揃っていてます。
そこで、散歩の途中で立ち寄った町内の観光スポットをここに紹介しようと思います。
不定期な紹介になりますがお楽しみください。
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牛が淵ー1.JPG
以前報告した幻の城『長久保城』の南東に位置し、梅の木沢川が黄瀬川に合流する地点から黄瀬川を少し上った所に『牛ヶ淵』と呼ばれる場所があります。
牛ヶ淵の上流は富士山溶岩(三島溶岩)で覆われています。また滝も淵も溶岩でできています。昔はこの下流に屏風を立てた様な岩”屏風岩”があったそうですが護岸工事で壊されてしまったとのことです。多分、大きな柱状節理だったと思われます。長泉町内では柱状節理は愛鷹山の位牌岳の頂上付近でしか見かけないのでとても残念です。

牛ヶ淵の滝は落差は4m程で幅は150m程です。この滝の規模に比べて淵は広く、深く、雄大な景観です。

牛が淵ー2.JPG
黄瀬川はいつもは穏やかに流れる川なのでこのような景観を楽しむことができますが、ひとたび豪雨に見舞われると濁流が渦巻き荒れ狂う川です。
そのためかこの淵には名の由来になった悲しい伝説が残っています。
「戦国時代のある豪雨の夜、長久保城が武田軍の攻撃を受け、善戦むなしく落城してしまった。城の萩姫は数人の兵士と女中とともに豪雨の中を牛車に乗りそっと抜け出し、この淵に来たところで牛車が足を踏み外して、牛車もろとも濁流渦巻くこの淵に沈んだ」という哀話です。

なおこの伝説には元になったと思われる3つの話が郷土の歴史書にありました。

一つ目は「大永6年(1526年)7月、北条氏綱が長久保城を攻めた。時の長久保城主 長久保親仲は今川氏親の援軍が来る事を信じて籠城すること13日、いよいよ落城となる前に300名の兵を逃がすために、この年19になる登羅姫を神に捧げる生贄とした。巡礼姿の登羅姫は紅の手綱に金の鞍を置いた黒牛に乗り城門を出て、敵味方注目の中、黒牛の背にあるまま長久保城に向かって合掌し、そのまま淵の深みに入水して消えていった」

二つ目は「永禄元年(1558年)12月28日、武田軍の急襲があり、時の長久保城主 水野忠祐は善戦するも落城し、19になる娘の萩姫は城の高所より黄瀬川に身を投げて自害した」

三つ目は言い伝わっている話そのままの「永禄元年(1558年)12月28日、武田軍の急襲があり、時の長久保城主 水野忠祐は善戦するも落城し、その際に愛娘の萩姫を牛車に乗せて逃がしたところ、牛車もろとも淵に転落して悲惨な死と遂げた」

個人的な見解ですが、牛ヶ淵の伝説は歴史書に残る一つ目と二つ目の事件の内容が似ているので混在してしまった上に、淵に近寄る怖さを強調し人が淵に近づかない様にするために自害を転落事故に変えて出来上がったのではないかと推測します。

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長泉町内の観光スポット-024 長久保城-2 [観光スポット]

私の住んでいる静岡県駿東郡長泉町は伊豆半島の付け根辺りに位置しています。
伊豆半島は本州で唯一フィリピン海プレートの上にあります。伊豆半島の元は約2000万年前の南海の海底火山でした。そして200~100万年前には南洋に浮かぶ火山島になり、プレートの北上に伴い100~60万年前にその火山島が本州に衝突し、その後も火山活動を繰り返しながら60~20万年前に現在の伊豆半島の形になったそうです。そのため長泉町には昔の火山活動の名残が多く存在します。また長泉町には旧石器時代から人が住んでいた跡が有ったり、鎌倉時代・戦国時代の旧跡や言い伝えが多かったり、近代では丹那トンネルができるまでは東海道本線の三島駅があったので各時代の観光スポットが揃っていてます。
そこで、散歩の途中で立ち寄った町内の観光スポットをここに紹介しようと思います。
不定期な紹介になりますがお楽しみください。
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”長泉町内の観光スポット-019 長久保城”で紹介した長泉町長窪地区にある長久保城趾の続報です。

長久保城ー6.JPG長久保城ー7.JPG
この”長久保城趾”の碑は本丸跡地から北に数十mの場所に移設され、現在は国道246号線沿いにありました。
長久保城趾の土塁は新幹線の土手や国道246号線の土手に使うために崩されてしまい今はほとんど残っていないので幻の城となっていますが、戦国時代には豊臣秀吉や徳川家康をはじめ名のある武将が訪れて軍議を図った戦闘の前線基地でした。
由来の石碑によると、長久保城は鎌倉時代の初期に当時の東海道の要所である足柄を治めていた竹下氏(藤原家の一門)が現在の長泉町長窪地区の丘に『砦』を築いたのが始まりだそうです。

長久保城ー4.JPG
長久保城は丘の上に建つ平山城で天守閣は無かったようです。西は長窪谷と桃沢川と谷津川で、南は黄瀬川で、東は梅の木沢川で隔てられ、北は愛鷹山が聳えていて、自然の地形を生かした攻められ難く守りの堅い城だったようです。
また当時は駿河の国から関東方面に出るには箱根街道か足柄街道のどちらかを通らねばならず、険しい箱根の嶮を避けるには必ず長久保城下の足柄街道を通るしかないので長久保城は要衝の地でもあったでしょう。
そのために戦国時代には今川氏・北条氏・武田氏・徳川氏などで争奪が繰り返されたのだと思いました。
長久保城は長泉町を通る国道246号線の南側にあるショッピングモール(名称ウェルディー)辺りが本丸、国道246号線の北側の工業所辺りが二の丸、その西にある長泉北小学校辺りが三の丸だったようです。
そうすると城は東西方向に約600m、南北方向に約500mの楕円形をした相当大きなものだったと考えられます。

長久保城ー9.JPG
過去に存在した長久保城の南西端に位置する黄瀬川の端から見るとこんな感じです。
正面奥の林は現在の城山神社で昔の西の砦、その手前の大きな建物がショッピングモールで昔の本丸、写真の下から左に上がる様に流れるのが黄瀬川、少し見難いですが写真の右端の橋の下を流れて黄瀬川と合流するのが梅の木沢川です。こんな写真からも、長久保城は川に囲まれた丘に立っていたから難攻不落の城だったのだろうとわかります。

長久保城ー8.JPG
ショッピングモールの南東端にある派出所の裏に”長久保城諸霊供養之碑”が建っていました。古いものではなさそうですが戦国時代には多くの兵士が黄瀬川や梅の木沢川や桃沢川を越えようと傷つき死んで逝ったのだろうと想像できます。なお写真はありませんが長久保城趾の南にある桃沢川に架かる”高橋”橋の辺りは高い崖になっているので城争奪の攻防が激しかったと言い伝えられており、そこから程近くの黄瀬川の淵は”鎧ケ淵”と呼ばれています。名の由来は、戦闘で血に染まった鎧を洗ったからとか壊れた鎧を沈めたからとか言われています。(”長泉町内の観光スポット-008 鎧ヶ淵”を参照ください)

城山神社ー1.JPG城山神社ー4.JPG
ここが城山神社です。今は神社であり公園にもなっていて長泉町民の憩いの場所となっていますが、長久保城の痕跡を見つける事はできませんでした。

IMG_0790.JPG長久保城ー10.JPG
但し、丘に建つ城山神社やそこから黄瀬川を隔てた南に位置する長泉北中学校には急な斜面が残っています。確認できませんでしたがもしかすると長久保城の土塁かもしれません。

長久保城ー11.JPG長久保城ー12.JPG
城山神社から北に上がり三の丸があった現在の長泉北小学校の正門から道を隔てた場所に長久保城の土塁と空堀の跡があります。写真ではどこに土塁や空堀があるか見分けがつきませんが、竹藪の中を覗けばそれらを見ることができます。(この時期は竹を刈るべきだろうと思いました)
なお長久保城の空堀には北条家の畝掘と武田家の三日月堀があるそうです。

山中城ー1.JPG
これは三島市にある山中城趾公園内の畝掘です。(山中城は北条家の前線基地です)

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身近な美しい草木-035 ジャカランダ [身近な美しい草木]

私たちの身近には山野草を始め、廻る季節に合わせて美しい花や葉を見せてくれる草木がたくさんあります。その中の食べて美味しく健康をもたらせてくれる葉・花・実は私のもうひとつのブログに載せていますが、食べられないために季節に合わせて美しい姿を見せてくれる草木を紹介する場が無かったのでここに載せる事にしようと思います。不定期な紹介になりますがお楽しみください。
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梅雨に入ってしまったものの天気図を見たり衛星画像で雲の位置を確認すると未だ梅雨前線は南の方に位置しているので、一昨日の日曜日に雄大な富士の姿を見に玄岳に登りましたが天気は晴れていても濃い靄がかかり富士山を見ることはかないませんでした。
でも玄岳の頂上で360度の眺望を楽しんでいると熱海方面から登って来られた人が『熱海の”渚”ではジャカランダが見頃になってる』と話すので徒山(山歩きの意味)計画を変更して急きょ熱海に行ってきました。

ジャカランダー1.JPG
ジャカランダには30年位前にカリフォルニアに住んでいた時に出会いました。周りの人から『メキシコの桜って言うんだよ』と聞き、花色は日本の桜と違い瑠璃色ですが、春に葉が出る前に木の枝一杯に花が咲き、木に花色の雲がかかったみたいな様子は確かに桜っぽいと思ったことを思い出します。

<ジャカランダ>
中南米原産のノウゼンカズラ科キリモドキ属の高木または低木です。
葉は2回羽状複葉で合歓やアカシアの葉に似ています。花期は5~6月で花の形は円錐花序、花色は青や瑠璃色です(記憶では白花も見た気がするのですが熱海にはありませんでした)。

ジャカランダー4.JPG
観葉植物として売られている事もあり、実は我が家では5年ほど前から鉢植えで育てていますがまだ花は咲いたことがありません。木が太く育つまでは花が付かないのかと思っていたら熱海では低木でも花が咲いていたので今後に期待が膨らみました。

ジャカランダー3.JPG
熱海の海岸線、渚と言われる辺りにジャカランダの木が植えられています。カリフォルニアで見たジャカランダと違い、葉も茂っているので少しイメージが違いますが花は間違いなくジャカランダです。(気候の影響で葉と花が一緒に出るのでしょうか?)

ジャカランダー5.JPG
観光に訪れたお客さんも大勢木を見上げて花を見たり写真を撮ったりしていました。

未だ蕾もあったのでもう少しの間はジャカランダの花を見ることができそうです。興味のある方は熱海に遊びに行ってはどうでしょう?
タグ:四季の草木
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長泉町内の観光スポット-023 愛鷹山の五輪の塔 [観光スポット]

私の住んでいる静岡県駿東郡長泉町は伊豆半島の付け根辺りに位置しています。
伊豆半島は本州で唯一フィリピン海プレートの上にあります。伊豆半島の元は約2000万年前の南海の海底火山でした。そして200~100万年前には南洋に浮かぶ火山島になり、プレートの北上に伴い100~60万年前にその火山島が本州に衝突し、その後も火山活動を繰り返しながら60~20万年前に現在の伊豆半島の形になったそうです。そのため長泉町には昔の火山活動の名残が多く存在します。また長泉町には旧石器時代から人が住んでいた跡が有ったり、鎌倉時代・戦国時代の旧跡や言い伝えが多かったり、近代では丹那トンネルができるまでは東海道本線の三島駅があったので各時代の観光スポットが揃っていてます。
そこで、散歩の途中で立ち寄った町内の観光スポットをここに紹介しようと思います。
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五輪の塔ー1.JPG
先週末に愛鷹山の山中にある五輪の塔に行ってきました。目的地は五輪の塔ですが、道中で愛鷹山特有のブナとアシタカツツジを見つけるのも目的のひとつです。

ガクウツギー1.JPG
ガクウツギー3.JPG
ガクウツギー2.JPG
愛鷹水神社に車を止め、林道を進み桃沢橋から山道に入り、つるべ落としの滝の方向に登ると愛鷹山の板状節理を観察できる場所一面にガクウツギが咲いていて、そこの空気を甘くしていました。

標識.JPG
更に登ると五輪の塔への分かれ道に出ます。ブナとアシタカツツジは五輪の塔に行く途中で見られると聞いていたのでそちらに向かいます。
写真はありませんが稜線に出るまでは、道幅が50cmもなく、踏み外すと一気に数m滑り落ちる様な道で、少し怖かったです。

ブナの新緑ー1.JPG
ブナの新緑ー2.JPG
落ちない様に注意しながら進んで稜線に出ると新緑のブナ林が待っていました。空気が澄んでて冷たくてここまでの疲れが吹っ飛びます。

山深いー2.JPG
途中の開けたところから山を見るとこんな感じで山深いです。

五輪の塔ー1.JPG
五輪の塔ー2.JPG
稜線をさらに進むと五輪の塔に到着です。愛鷹水神社から約1時間半かかりました。
五輪の塔には看板があり、五輪の塔が『裏街道を行く途中で息絶えた身分の高い女性を悼んで建てた塔』であることがわかりました。その頃はこの山道が”裏街道”だった事に驚きです。この道を割と大勢が通っていたとは想像できません。なお五輪の塔に彫られた文字は風化して見つける事すらできませんでした。後日調べたところでは五輪の塔の形式が鎌倉時代のものに近い事が分かり更に驚きです。

しかし、ここまでにもう一つの目的のアシタカツツジを発見できなかったので、少し戻ってつるべ落としの滝に向かいました。

つるべ落としの滝.JPG
愛鷹山山中の標高890mにあるつるべ落としの滝に着きましたが、この日は前日までに雨がなかったこともあり、落差20mもある滝はチョロチョロ流れている程度でした。

アシタカツツジー2.JPG
アシタカツツジー3.JPG まだアシタカツツジも見つけていないし滝もこんな状態なので、”残念だぁ!”と空を仰ぐと滝の上に方に赤い花が見えました。ズームしてみるとアシタカツツジでした。(葉が五枚、メジベが約10本なので間違いないと思います) これで今回の目的は達成したので満足して下山しました。 水のあるつるべ落としの滝については、このBlogの「長泉町の観光スポット-017 つるべ落としの滝」をご参照ください。
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近隣の隠れた観光スポット-009 達磨山 [観光スポット]

伊豆半島は本州で唯一フィリピン海プレートの上にあります。
200~100万年前には南洋に浮かぶ火山島でしたがプレートの北上に伴い100~60万年前に本州に衝突し、その後も火山活動を繰り返しながら60~20万年前に現在の伊豆半島の形になったそうです。そのため珍しい地形・地質も多く、観光スポットになっています。
しかし全国区的に有名な観光スポットは私の紹介は不要ですから、地方区的な隠れた場所を紹介しようと思います。
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月1回、近くの野山散策を『徒山』と称して行っていますが、このところ天候に恵まれず連続して延期してきました。5月1日も天気は晴れでしたが不安定な天候で急な雷雨もあるとの天気予報だったため決行か再々延期か迷いましたが、久しぶりの晴れなので雨具を用意して伊豆市の『達磨山』に行ってきました。
達磨山は、かつて海底火山だった伊豆半島が火山島になった後、プレートの移動に伴って本州に衝突した直後(100万年前~50万年前)に誕生した火山であり、伊豆半島の南北に連なる大型火山です。(天城山は伊豆半島の東西に連なる大型火山なので、伊豆半島の骨組みの東西は天城山・南北は達磨山と言う事になります)
今回の徒山の目的は達磨山に自生する『マメザクラ』に会う事と『火山時代の痕跡』を見る事と『日本一と言われる富士山の景観』を愛でることです。
徒山の出発点は戸田峠駐車場にしました。
先ずは富士山の景観とマメザクラを求めて、達磨山火山の外輪山と言われる金冠山を目指しました。ゆっくり歩いて約20分で金冠山の頂上に到着です。(思った以上に楽でした)
晴れた日はここから駿河湾の向こうに富士山が長く裾を引いて見えるのですが靄っていて見ることができませんでした・・・目的の一つは達成できませんでした。
金冠山ー3.JPG

金冠山の標高は816mです。
金冠山ー1.JPG

また金冠山にはマメザクラが自生していて可愛い姿を見せてくれるのですが、今回は天候不良で延期になった分遅れたので満開を過ぎてしまい、辛うじて散らずに頑張っていてくれた状態でした。・・・小さな桜の花が頑張ってくれて目的の一つは達成されました。
マメザクラ以外にはドウダンツツジが咲いていました。またウツギやヤマボウシやセンダンが次の出番を待っている様でした。
マメザクラ.JPG

金冠山から駐車場に戻り、今度は達磨山を目指して稜線を歩きました。徒山道(?)の両側はササに覆われていて高原を歩くようです。(達磨山は戸田港の方から吹き上げる風で大きな木が育たないからだと言われます)
達磨山ー11.JPG

途中で戸田の方を見ると戸田が達磨火山と井田火山に挟まれた扇状地で、達磨山が扇の要に位置していることがわかります。なお戸田港で有名な砂嘴は達磨火山と井田火山から風化で削り取られた土砂が駿河湾に流れ込んでできたと考えられています。
戸田ー2.JPG

駐車場から約20分登ると小達磨山に到着です。標高は890mです。
小達磨山.JPG

そこから一気に下りて、いよいよ達磨山に向かいます。道は低いササを切り開いているので開放的ですが風が強くなってきたので隠れるところがなく帽子が飛ばされそうでした。長い登りの階段を進むと火山の名残が見えました。岩は溶岩が固まったもののようです。赤土はスコリヤと呼ばれ火口から噴出した粘り気の弱いマグマの飛沫が空気に触れて冷えて積もったものです。
なだらかな稜線や高原の様な徒山道や周りの美しい景観からは想像できない荒々しい達磨火山の活動の痕跡です。・・・目的の最後の一つも達成されました。
達磨山ー2.JPG

強風の中何とか達磨山の頂上に到着しました。標高は981.8mです。
達磨山ー3.JPG

頂上の看板のすぐ横に『一等三角点』がありました。伊豆半島にある3つの一等三角点のひとつです。(達磨山以外は、万三郎山と暗沢山にあります)
達磨山ー4.JPG

頂上にも大きな木はなく、遮るものがないので靄さえなければ素晴らしい景色を堪能できたのにと残念です。富士山も全く見えませんでした。逆に遮るものがないので今回は強い風には参りました。
空気が澄んで天候も安定した晩秋か初冬にリベンジしたいと思います。
達磨山ー6.JPG
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『自己流でも、先ずやってみました!』(個人的に興味を持ち、何の知識も経験も得ずに”とりあえず先ずはやってみる”と言う無謀なチャレンジのBlog)は、http://shijimaya-try.blog.so-net.ne.jp/ に移動しました。


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近隣の隠れた観光スポット-008 発端丈山 [観光スポット]

伊豆半島は本州で唯一フィリピン海プレートの上にあります。
200~100万年前には南洋に浮かぶ火山島でしたがプレートの北上に伴い100~60万年前に本州に衝突し、その後も火山活動を繰り返しながら60~20万年前に現在の伊豆半島の形になったそうです。そのため珍しい地形・地質も多く、観光スポットになっています。
しかし全国区的に有名な観光スポットは私の紹介は不要ですから、地方区的な隠れた場所を紹介しようと思います。
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先日、晴れて暖かく風の無い日に沼津市の『発端丈山(ほったんじょうやま)』に行ってきました。こんなに天気の良い日に徒山(登山ではありません、ハイキング程度で登れる山なので徒山です)ができるのは最近珍しいです。
発端丈山ー13.JPG
発端丈山は標高は410mですが実はこの山は凄いんです。
発端丈山はすぐ隣の葛城山と城山と合わせて伊豆三山と呼ばれる山のひつとです。
これら三山は標高はそれほど高くはありませんが、伊豆半島がまだ海底火山だった数百万年前の名残が隆起してできた『火山の根(火山岩頚)』です。つまり伊豆半島が本州に衝突する前後(数十万年前)に活動した大型陸上火山(達磨山、玄岳、天城山、愛鷹山など)や約20万年前以降に火山活動した伊豆東部火山群(遠笠山、巣雲山、登尾山、大室山など)より桁違いに古いのです。
そして、火山の根(火山岩頸)であるために急峻で、やたら登りにくく、低山だからと侮れません。
伊豆三山の縦走では徒山でなくなるので今回は単独に発端丈山に沼津市の長浜から入りました。

発端丈山ー1.JPG
徒山開始直後から感覚的には30度以上の勾配が始まり、途中の休憩所以外はずっと頂上まで急斜面が続きます。登山道にはところどころ綱が張ってあります。この綱が無ければこの地点は下りるのは相当怖そうです。

発端丈山ー16.JPG
発端丈山ー17.JPG
開けた場所や休憩所では駿河湾の素晴らしい景色が待っていました。
富士山が雲に隠れていたのは残念ですが、足元には淡島が浮かんでいました。

発端丈山ー6.JPG
休み休み約1時間半の徒山で山頂に到着しました。駿河湾の向こうには愛鷹山が見えます。

発端丈山ー7.JPG発端丈山ー10.JPG
南側には、近くには大型陸上火山が作り出したなだらかな土地にミカン畑や住宅が見え、遠くには海の水の透明度が高く、海水浴場・スキューバーダイビング場で有名な御瀬崎が見えます。

発端丈山ー14.JPG
西側には、稜線の向こうに葛城山が見えました。

発端丈山ー15.JPG
そのすぐ南側には城山と思われる山が見えます。

写真は撮り損ねましたが、山頂になんとソメイヨシノの巨木がならんで植えられています(自生しているようには見えません)。花見をするには険しすぎるし、麓から見えない山頂にいったい誰が何の目的で桜を植えたのだろうと疑問が生まれました。
また山頂には『オニシバリ』が自生していました(花の色が薄緑なのでナニワズ(黄花)区別できました)し、山菜も多く生えていました(特に目についたのは時期的なこともありますがタラノメが群生していました)。

急坂を下りる帰り道は恐る恐る歩きましたが一度こけました。綱の張ってある場所だったのでズボンが少し汚れる程度で済みました(登る時に気づいた通り、綱があって本当に助かりました)。

到着直前のミカン畑で、おばあさんから『どこに行ってきたの?ミカンを食べて喉を潤して!』と声をかけてもらい、ミカンを4個もらいました。おばあさんと発端丈山や長浜地区の話をしながらその場で坂に抗しながら座って食べたミカンは本当に美味しかった。またおばあさんから『若い頃に山頂に桜を植えて麓からの花見を楽しんだが、最近は山が深くなって麓から見えなくなってしまい残念だ』と聞き、山頂のソメイヨシノの謎は解けました。


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近隣の隠れた観光スポット-007 牛臥山 [観光スポット]

*『自己流でも、先ずやってみました!』(個人的に興味を持ち、何の知識も経験も得ずに”とりあえず先ずはやってみる”と言う無謀なチャレンジのBlog)は、http://shijimaya-try.blog.so-net.ne.jp/ に移動しました*
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伊豆半島は本州で唯一フィリピン海プレートの上にあります。
200~100万年前には南洋に浮かぶ火山島でしたがプレートの北上に伴い100~60万年前に本州に衝突し、その後も火山活動を繰り返しながら60~20万年前に現在の伊豆半島の形になったそうです。そのため珍しい地形・地質も多く、観光スポットになっています。
しかし全国区的に有名な観光スポットは私の紹介は不要ですから、地方区的な隠れた場所を紹介しようと思います。
不定期な紹介になりますがお楽しみください。
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一昨日の天気は風は強かったのですが晴天で暖かかったので隣の沼津市にある『牛臥山(うしぶせやま)』に行ってきました。
沼津市は地図上では伊豆半島の付け根にあり(地学的には少し異なるようですが)、浜辺の千本浜から見る美しい富士の景観と駿河湾で獲れる美味しい魚介類(特に干物)で有名です。
ちなみに千本浜には名前を大きく超えた数十万本の松が植えられています。

その千本浜の東端の沼津港から約2km東にあるのが牛臥山です。標高はたったの70mしかありませんが実はこの山は凄いんです。
牛臥山ー6.JPG
伊豆半島ジオパークのボードによると、牛臥山や近くの香貫山・徳倉山は伊豆半島が本州に衝突する前の海底火山だった頃に原型が作られ、その後の衝突に伴って隆起した山だと言う事です。
伊豆半島が本州に衝突するのが今から100万年~60万年前と言われるので牛臥山は100万年以上前の伊豆半島の海底火山時代の記憶と言えます。
ちなみに衝突後に地上火山として活動したのが箱根火山や多賀火山や天城火山です。

牛臥山ー3.JPG
伊豆半島ジオパークのボードのすぐそばの岩です。
この岩は海底火山の名残で流紋岩の溶岩ドームです。
岩肌を見ると溶岩の流れてきた模様(流理構造)や塩類風化による窪み(タフォニ)や波による浸食でできた海食洞が見られます。

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身近な美しい草木-034 あたみ桜-2 [身近な美しい草木]

私たちの身近には山野草を始め、廻る季節に合わせて美しい花や葉を見せてくれる草木がたくさんあります。その中の食べて美味しく健康をもたらせてくれる葉・花・実は私のもうひとつのブログに載せていますが、食べられないために季節に合わせて美しい姿を見せてくれる草木を紹介する場が無かったのでここに載せる事にしようと思います。不定期な紹介になりますがお楽しみください。
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昨年末に知人から「今季のあたみ桜はいつもより開花が早くもう咲き始めているよ」と連絡があったので、1月8日に”今年最初の桜の花見”に行きました。
あいにくの曇りだったので雨が落ちてくる前にと午前中に熱海に着き、マックスバリューの駐車場に車を止め、糸川を目指して東に向かうと市役所前のあたみ桜は1~2分咲きと少しがっかりでしたが、糸川沿いはそこより日当たりが良いので淡い期待を胸に歩きました。

熱海桜 170108-2.JPG
糸川に着くとすぐにあたみ桜が目に飛び込んできました。全体としては3分咲き程度ですが、木によっては5分咲き以上のものもありました。

熱海桜 170108-3.JPG
熱海桜 170108-1.JPG

熱海と言えば『梅園』が有名ですが、河津桜より早く咲く『あたみ桜』と言うブランド桜も熱海にはあります・・・こちらはあまり有名ではありませんが。

ちなみに、あたみ桜と河津桜の違いを比較すると
あたみ桜とは・・・
・寒緋桜と山桜の交配種        : 河津桜は、寒緋桜と大島桜の交配種
・明治4年にイタリヤ人がもたらした : 河津桜は、昭和30年に河津町在住の飯田氏が発見
・色は薄い桃色              : 河津桜は、やや濃い桃色
・1月から2月に咲く           : 河津桜は、少し遅れる

あたみ桜は熱海市の中心を流れる糸川沿いと港近くにある小公園に割と多く植えられています。
たぶん今週末から2月中旬までが見頃でしょう。もしこの時期に熱海に行かれる方はちょっと寄ってみてはいかがですか。


タグ:四季の草木
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