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木彫-007 [木彫]

8月23日に報告した仏頭の木彫チャレンジの続報(取り敢えずの結果報告)です。
既報の通り、コツコツやれば”なせばなる”と無謀にも素人が(彫り方も学ばずに)自己流で、さらに小中学校の教材の5本セットの彫刻刀を使って仏頭の木彫にチャレンジし、その難しさに跳ね返されてから仏像(菩薩)の展示写真を集め、頭部の各パーツの位置や大きさを測定して大体の形のレイアウトを作って再挑戦しました。これが現時点の最終形です。(これが今の私の限界かもしれませんが)ここでの現時点の意味は、今でも「あの部分をこうすればもっとよくなるかも」を閃いたら直しているからです。*特に目が難しいです。下瞼のふくらみが少ないと表情が冴えないが多いと土偶の様になってしまい、何度か直しています*
菩薩ー2.JPG
菩薩ー1.JPG

なお菩薩の木彫を選んだのには2つ理由があります。仏頭を彫るために展示会のカタログ等を読んで知ったのですが、菩薩は如来と同様悟りを啓かれたが如来と違い人間界に来られていると言うので親近感を感じました。これがひとつの理由です。もうひとつは菩薩の宝冠や髪型が美しかったからです。しかし今思うと難易度が高すぎました。

ここに至るまでの木彫している正味時間は70時間です。以前にバラや杯を木彫した時に連続2時間を超えて彫っていると集中力が下がり削りすぎて取り返しがつかなくしてしまう事を経験したので、木彫は連続2時間以内と決めて彫り進めた結果、日数にすると30日位かかりました。また木彫は主に週末に行っていたので結局、約4か月過ぎてしまいました。

70時間の内訳ですが、レイアウト図を元に大体の形を彫るのは10時間程度でした。その後は宝冠をデザインし髪型を検討して彫り進み頭と顔のバランスを取るのにも10時間程度かかりました。残り50時間弱の大部分は顔の表情を作るのにかけた時間です。
当初はふくよかで静かな中に凛とした感じに彫り進めたのですが、私の菩薩のイメージと違う気がして途中で口角を上げて微笑んだ感じに直しました。ところが口元をいじっただけで目・鼻・頬とのバランスがしっくりこなくなり何度も輪郭から作り直す羽目になりました。そして写真の通り面長な顔になってしまいました。

今回の木彫チャレンジで学んだのは、大きく4つでした。
1.顔(表情)は構成しているパーツのバランスで成り立っている。そして各パーツは骨・筋肉・筋・皮膚で繋がっている。従ってひとつのパーツをちょっといじくるだけでも顔全体(もしくは頭部全体)を少しづつ彫り直す事になる。
→ 部分部分を完璧にしても全体は完璧にならない

2.毎朝、顔を洗う時に見ているはずなのに、顔の各パーツがどの様に繋がっているか知らなすぎる。どう彫るか迷った時に自分の顔を鏡で見たり手で触って初めて”こんな風に繋がっているんだ”と気付くことが多い。
→ 知っているつもりは未だ知らないレベル。知っている事は知っている、知らない事は知らないと限界を明確に知る事は大事。

3.あるパーツを彫りすぎて失敗しても全体のバランスを取るべく他のパーツを修正すると前より良くなっている事が割と多い。あたかも「こう彫りなさいと導かれた」ように感じる事があります。
→ 全体で問題無いなら部分が不完全でも支障はない。

4.ある程度形になってくると木彫の量は極端に少なくなる。1mm以下の削りでイメージがガラリと変わる。2時間の木彫で彫った粒が小さじ1杯にもならない。
→ 細部にこそこだわりがある。

今回の作品の大きさを表すためにゴルフボールを並べました。自分の未熟さが主要因ですが、この大きさだと私の腕では小中学校用の5本セットの彫刻刀では髪の毛の模様が彫れません。来年以降、もし菩薩に再々チャレンジする時は実物大(自分の顔の大きさ)程度にしたいと思います。
(多分次は阿弥陀手(品と生を結んだ手)、もしくは小動物になると思いますが)

菩薩ー3.JPG


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